【アニメ】閃光のナイトレイド 最終回
閃光のナイトレイドの最終回まとめ感想です。
◇総評
オリジナル作品を制作する『アニメノチカラ』枠、その第2弾となった本作。
第1弾『ソラノヲト』のかわいらしい作風とは打って変わり、今回の『閃光のナイトレイド』は渋い大人向けの作品になりました。
さて、この作品は前半部分と後半部分で物語が分けられると思うので、私も2つに分けて話したいと思います。
まずは、前半部分。
ここでは主に、スパイ組織である桜井機関の活躍が描かれていたわけですが、個人的には楽しめましたよ。
スリルやサスペンスといった、スパイアクションを描く上で必要な要素はきちんと抑えていたし、1話完結型のスタイルも見易くて良かったです。
また、お話もバラエティに富んでいて、王道的な話もあれば、ちょっと笑える話だったり、逆にしっとりとする話もあったりと、いろいろなタイプの話を楽しむ事が出来ました。
派手さこそないものの、スパイアクションアニメとして、普通に見れる作品だな~という印象が前半部分ですね。
そして、後半部分。
ここからは、高千穂勲というキャラクターを中心に、政治的・思想的な話へと転化していきます。
個人的にはこの後半部分が、イマイチだったかな~と。
話が急激に重くなってしまったとか、スパイアクションな部分がなくなってしまったとか、理由はいろいろとあると思います。
でも、1番の理由は、この高千穂勲というキャラクターがまったく面白くないんですよ。
まず、彼が行動を起こす理由や動機の部分が弱い。
例えば、「大切な人を戦争で失ったから~」とか「戦場で酷い経験をしたから~」とか、そういう核の部分がないから、感情移入のしようがないのです。
一応、恋人を失った事と未来の日本を知ってしまった事が語られていますけど、恋人を失った事と戦争は関係がない事だし、未来の日本を知った事と第3国の人間を巻き込む事も関係がありません。
それがなんで「アジアを1つにしよう」という思想だったり、「核兵器の開発」に繋がるのかがよく解らない。
あと、核による平和というか、痛みや恐怖による平和という思想は、『NARUTO』でもほとんど同じ事をやっているんですよね。
別にパクったとか、そういう事を言うつもりはないけど、残念ながらあまり斬新な事を言っているわけでもないと。
だから、彼に対して、興味がまったく沸かないのです。
好きという感情どころか、嫌いという感情すらも抱けない。
やっぱり戦争を経験してない奴がいくら平和を語ったところで説得力がないし、「上から目線で語る割には、お前中身ねーな」っていう感じがどうしてもしてしまう。
せめて、前半部分のお話で、反戦ムードというか、「このままじゃいけない!」という空気感を作れていれば、彼への印象が変わったかもしれないのですが…。
やっぱり敵役に対して、どんな事であれ感情を抱けないと盛り上がりに欠けます。
「こいつの言っている事も一理あるな」でもいいし、「こいつは絶対に許せない!」でもいい。
その感情移入がそのまま作品への感情移入にもなると思うので、敵役はもっと魅力的に描いて欲しいですね。
というわけで、後半の展開はちょっと残念に感じました。
終わらせ方という部分でも、結局何が言いたかったのか、私には伝わり辛いものがありましたし…。
あと、出来る事なら、超能力が使える理由というのも描いて欲しかったです。(なんで外人は使えないの?)
でもまぁ、前述した様に、前半部分に関しては面白かったのも事実。
それに、声優さん達が外国語の台詞に挑戦したり、日本の歴史の中で扱い難い時代を選択したりと、制作チームの熱意も感じ取れました。
1930年頃の中国の雰囲気というか、様子を見れたのも良かったです。
今までのアニメでは見る事のなかった舞台ですし、時代考証にもかなり気を使っているのが窺い知れました。
そういった部分に関しては、やっぱり『アニメノチカラ』をやる意味はあるのでしょう。
不満は不満で確かにあるのですが、それだけで全てを切り捨てるのはちょっと勿体無い作品ですね。
◇総評
オリジナル作品を制作する『アニメノチカラ』枠、その第2弾となった本作。
第1弾『ソラノヲト』のかわいらしい作風とは打って変わり、今回の『閃光のナイトレイド』は渋い大人向けの作品になりました。
さて、この作品は前半部分と後半部分で物語が分けられると思うので、私も2つに分けて話したいと思います。
まずは、前半部分。
ここでは主に、スパイ組織である桜井機関の活躍が描かれていたわけですが、個人的には楽しめましたよ。
スリルやサスペンスといった、スパイアクションを描く上で必要な要素はきちんと抑えていたし、1話完結型のスタイルも見易くて良かったです。
また、お話もバラエティに富んでいて、王道的な話もあれば、ちょっと笑える話だったり、逆にしっとりとする話もあったりと、いろいろなタイプの話を楽しむ事が出来ました。
派手さこそないものの、スパイアクションアニメとして、普通に見れる作品だな~という印象が前半部分ですね。
そして、後半部分。
ここからは、高千穂勲というキャラクターを中心に、政治的・思想的な話へと転化していきます。
個人的にはこの後半部分が、イマイチだったかな~と。
話が急激に重くなってしまったとか、スパイアクションな部分がなくなってしまったとか、理由はいろいろとあると思います。
でも、1番の理由は、この高千穂勲というキャラクターがまったく面白くないんですよ。
まず、彼が行動を起こす理由や動機の部分が弱い。
例えば、「大切な人を戦争で失ったから~」とか「戦場で酷い経験をしたから~」とか、そういう核の部分がないから、感情移入のしようがないのです。
一応、恋人を失った事と未来の日本を知ってしまった事が語られていますけど、恋人を失った事と戦争は関係がない事だし、未来の日本を知った事と第3国の人間を巻き込む事も関係がありません。
それがなんで「アジアを1つにしよう」という思想だったり、「核兵器の開発」に繋がるのかがよく解らない。
あと、核による平和というか、痛みや恐怖による平和という思想は、『NARUTO』でもほとんど同じ事をやっているんですよね。
別にパクったとか、そういう事を言うつもりはないけど、残念ながらあまり斬新な事を言っているわけでもないと。
だから、彼に対して、興味がまったく沸かないのです。
好きという感情どころか、嫌いという感情すらも抱けない。
やっぱり戦争を経験してない奴がいくら平和を語ったところで説得力がないし、「上から目線で語る割には、お前中身ねーな」っていう感じがどうしてもしてしまう。
せめて、前半部分のお話で、反戦ムードというか、「このままじゃいけない!」という空気感を作れていれば、彼への印象が変わったかもしれないのですが…。
やっぱり敵役に対して、どんな事であれ感情を抱けないと盛り上がりに欠けます。
「こいつの言っている事も一理あるな」でもいいし、「こいつは絶対に許せない!」でもいい。
その感情移入がそのまま作品への感情移入にもなると思うので、敵役はもっと魅力的に描いて欲しいですね。
というわけで、後半の展開はちょっと残念に感じました。
終わらせ方という部分でも、結局何が言いたかったのか、私には伝わり辛いものがありましたし…。
あと、出来る事なら、超能力が使える理由というのも描いて欲しかったです。(なんで外人は使えないの?)
でもまぁ、前述した様に、前半部分に関しては面白かったのも事実。
それに、声優さん達が外国語の台詞に挑戦したり、日本の歴史の中で扱い難い時代を選択したりと、制作チームの熱意も感じ取れました。
1930年頃の中国の雰囲気というか、様子を見れたのも良かったです。
今までのアニメでは見る事のなかった舞台ですし、時代考証にもかなり気を使っているのが窺い知れました。
そういった部分に関しては、やっぱり『アニメノチカラ』をやる意味はあるのでしょう。
不満は不満で確かにあるのですが、それだけで全てを切り捨てるのはちょっと勿体無い作品ですね。